ソルピカとは

相次ぐ災害によって、非常時に役立つアイテムに注目が集まっています。
災害が起きるとガスが停まるだけではなく、停電になってしまい、夜などは懐中電灯がなければ過ごせない事態にもなりかねません。
こんなときのために用意しておきたいアイテムのひとつが、「ソルピカ」です。

ソルピカというのは水と塩だけで発電することのできる小型のLEDランタンのことで、災害時はもちろんのこと、夜釣りやアウトドアなどあらゆるシーンで活躍してくれる便利なアイテムです。
災害が起きると電力やガスの供給がままならなくなるため、非常時のための電源が必要となります。
供給されている電力を非常時にカバーするためにはソーラーパネルなどの設置も推奨されていますが、もっと手軽に利用できるのが「ソルピカ」なんです。

ソルピカの発電の仕組み

ソルピカ(SORUPIKA)というのは、埼玉県春日部市に本拠を構える合同会社CUG(Crawl Up Group)が開発したランタンのことです。
円錐とアルミニウムの化学反応によって発電ができるLED灯で、水と塩さえあれば発電することができます。
水は特に水道水に限られるわけではなく、泥水でも尿でも発電が可能なのがソルピカの大きなメリットです。

ソルピカの原理は、「塩水灯」にあります。
金属というのは、塩水などの水分に付着すると、金属の表面に電気を伝える「電子」と金属イオンの粒が発生します。
電気を伝える電子が電線の中を動くことによって、電流が流れます。

ソルピカが機能する仕組みは、金属(陰極)を使って活性炭素に含まれている酸素(陽極)と塩水の力により、金属の表面を溶かすことによって電子を発生させることにあります。
塩水灯というのは、塩水と金属の化学反応を利用して発電される「灯り」のことなのです。

ソルピカの特徴

ソルピカは、急な停電の際でもわずか2分で点灯することができます。
しかも最長持続点灯時間は最長で120時間ですから、万が一の災害時にあっても長時間の点灯をキープすることができます。
使用期限が長いのもソルピカの大きな特徴で、化学反応を利用して発電するため自然放電のリスクもありません。
乾電池などは長時間保管しておくと液漏れなどが起こり、災害時に性能を発揮できない心配がありますが、ソルピカの場合には使用期限が10年間と長く、安心感があります。

それだけではなく、超軽量でしかも小型なのもソルピカのメリットのひとつです。
防災バックには乾パンや缶詰などといった非常食の他に水などを詰め込まなければなりませんので、45gのソルピカは邪魔にならず、持ち運びに大変便利です。
首に掛けることもできるので、両手フリーで行動することができるというメリットもあります。