被災して安全な場所を探し、やっとたどり着いた避難所でも盗難の報告があります。空き巣対策として貴重品を避難所へ持ち込むという方もいますが、今度は避難所での貴重品の扱いに気をつけなければなりません。

ここでは、避難所での防犯対策についてご紹介します。

貴重品をむき出しにしておかない

避難所での生活は、普段の生活とまったく違う環境にあり、非常にストレスフルです。そのような状況下で、財布や貴金属が目のつく場所に置いてあると、魔が差してしまうこともあるでしょう。屋外はもちろんのこと、集団生活を余儀なくされる屋外であっても同じことです。

どんな状況でも窃盗はいけないことですが、非常時には人はどんな行動に出るか予測ができませんし、人によっては、自暴自棄になっているかもしれません。
そのため、貴重品を目立つ場所に放置せず、持ち歩けないときには目立たないように隠すことが大切です。

貴重品はできるだけ身につける

日本に住んでいると忘れがちですが、海外旅行に行く際にはスリや置き引きを警戒して、貴重品を持ち歩くことが推奨されます。

避難所でも同じで、貴重品はできるだけ携帯するたいう自衛方法が、盗難を防ぐ基本です。ポシェットやウエストポーチに入れて、肌身離さず持ち歩きましょう。

貴重品を分散する

家族と避難しているときには、貴重品を家族の誰か一人に管理してもらうのではなく、家族全員で分けて管理することで、盗難のリスクを小さくできます。家族に分散して持たせておくことで、たとえ盗まれてしまったとしても、すべてを失うことは避けられます。

私物の置き忘れによる取り違えにも注意

避難所では、悪意のある盗難だけではなく、悪意のない取り違えにも注意する必要があります。懐中電灯や充電器などの見た目が似たものは誤って持っていかれたり、逆に自分が他人の物をもってきてしまうことも考えられます。そのため、防災リュックに入れておくグッズには名前を入れるなどして、自分のものだと一目で分かるような印を入れるのが効果的です。

対策が過剰すぎることはない

避難所でも盗難が起きるかもしれない、ということを念頭においた対策を講じておきましょう。何事もなかったとしても、「自分の考えすぎだった。何事もなくて本当に良かった」と思えばいいのです。

非常時には、人はどんな行動を取ってしまうか分かりません。防犯対策を取ることは、盗難を防ぐことはもちろん、取り違えを防ぐという意味でも有効です。